以前から感じてた事が、今朝つながった…
昨日、帰路に本屋で小説を買った。厳密には経営関連のドラマ小説です。最初はbookOFFに行って、物色して、引っ掛かりが薄かったのでジュンク堂に向かった。思えば、本屋は最高のフリー戦略で進めていて、自由に手あかを付けて立読みが出来るし、頑張れば読破も可能。要するに所有の判断を、実物で出来るのですね。当然薄利ですし、立地的に一等地なのでコストも高い。つまりはあまり儲からない。
ところがこのbookOFF、この10年で凄い伸び率で出店しております。まあ、嬉しいので良いのですが〜
以前に著者から直接教えをいただき、また読了した本がございます。
この本の面白いのは、美味しい店を作る事や、継続する上での利益管理に触れる事は定石なのですが、脱サラした50代が普通に泥臭く失敗する様をリアルに感じられる所です。
で、これを経て今、自分の組織にどうも、上手く当てはめられてなかったので、何が、ラーメン店と、bookOFFと、はたまた医療業界で異なるのか?本質的な整理が付いておりませんでした
そこに、この記事が舞い込んできました
そうだ。
ここが言いたかった…‼︎
エッセンシャルって、大事ですね〜
以下、転文
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地元の人たちが集まる、小さいけど活気があって、おいしい魚を提供していた居酒屋さん。
その居酒屋さんは、目標を達成しお店を大きくする事にも成功。しかし、現在は閑古鳥が鳴くお店の1つになってしまいました。
そんな居酒屋さんの話です。
その居酒屋さんは当時、僕が勤めるさかな屋で仕入れをするお客さんでした。居酒屋の大将は「良い物を提供していけばリピートは必ず来る」が口癖。
大将は目標もはっきりしていて、「うちの居酒屋をいつか地域で一番、お客が入る店にする」という明確な目標もありました。
そんな大将の「良い物を提供するこだわり」が当たり、お客はトントン拍子で増えました。
ある日の大将との会話
そんな絶好調の時の大将との会話をいまでも覚えています。
のんべえ「大将!お客さんも増えて絶好調ですねー!地域一番の店になるのも夢じゃないかもしれないですね!」
大将「いやーありがたいことだよ!うちの店が繁盛してるのは、間違いなくお宅の魚のおかげだよ!本当に感謝するよ。これからも末永くよろしくね!」
実は大将が言っている「お宅の魚のおかげ」というのは、あながち間違いでも無いんです。
大将の人柄と目標を追う姿をみた僕らは、ほとんど利益なしで「新鮮な魚」を提供していたんです。
商売人が忘れちゃいけないのが、感謝の気持ち、受けた恩ですもんね。当時、僕が勤めていたさかな屋には、その居酒屋の大将と取引するメリットは全くなし。
しかし、メリットなしでも応援したくなる大将でしたねー。
やっぱり人柄と、感謝を忘れない心、大将の腰の低さが応援したくなる姿勢だったのかな。。。
2年後、お店は自他共に認める「一番店」になり、移転し店の大きさを倍以上にした。
ついに念願の「地域一番店」になり、さらには店を大きくしての移転。
僕らも大将も心から喜んだのを覚えています。そして新店舗が開店の日、いつものように魚の注文がありました。
「今日はうちも利益なしでの営業だから、出来るだけ格安でお願い!」
いやいや、いつも利益ないからwと、心の中で思い準備に取り掛かり、いつものように渡します。その時、大将がいつもと違う反応を見せました。
「少し、高いんじゃない?」
今にして思えば、この時に気付くべきだったのかも知れません。
店の変化と共に変化し始めた大将
いつも利益なしの価格で渡してた魚ですが、移転してから大将は態度が豹変。
「○○の方が安かったぞ!こんなことなら仕入先を変えるぞ!」
「うちが買わないと困るだろ?さかな屋は他にもあるからうちは困らないぞ!」
あんなに人の良かった大将はどこへやら。。。だけど、最初のうちは値引きはしないものの、移転にお金がかかって大変なんだねと考えてました。
しばらく経っても態度は変わらないので、はっきりと言ったのです。
「大将に売っている魚は利益を考えてません。なのでそれ以上に値引きは出来ません。もし、価格に納得できないなら他の店で買って下さい。うちは困りません。」
大将は捨て台詞を吐いて帰ったのを覚えています。それから大将は店に姿をみせなくなりました。
僕はこの時、ただ残念でしょうがなかったです。
居酒屋さんは世間の「相場」に敏感で、うちのさかな屋が利益なしで大将に売っているのは分かってたはずなんです。
数ヶ月後、大将が店に現れる
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店に入るなりの第一声が
「すまなかった。やっぱりここの魚が一番安くて良いことに気づきました」
僕は根に持たないタイプの人間なので構わないと思ってましたが、周りのメンバーは大将を許しません。
大将は今までのように、魚を利益なしで分けてもらえることはありませんでした。
それでも大将は、うちの店で買い物をしなければならない「理由」があったのです。
世間のさかな屋でも同じように交渉していたらしく、どこからも売ってもらえなくなったようです。
うちのさかな屋もあの一件以降、大将には「通常価格」で販売し、良いさかなは他のお店に販売。
大将の居酒屋は魚がそろわないばかりか、他の居酒屋より高い魚を買うはめになり、どんどん客は離れていきました。
結果として、高いさかなを仕入れ利益は下がり、利益を確保しようとぼったくりに近い価格設定にする。
これで大将の居酒屋は今では閑古鳥が鳴いています。
この時、僕は「必ずしも買う側が強い」わけでは無いと実感しました。
大将は商売人として大事な「感謝の気持ち」と「受けた恩」を忘れてしまったのでしょう。
買う側が「買わない」と選択ができるのなら、逆に売る側も「売らない」と選択出来ることを忘れてはいけません。
一度きりの取引とは違い、長期的に取引する場合は「信頼関係」が必要です。
その信頼関係がくずしてしまわないように気をつけましょう。